フライ教室2回目

フライキャスティングを上達させるべくTTCの渓流フライ教室に再トライ。
朝7時に到着すると講師の宮崎先生がストーブの前でTTCスタッフEさんと談笑しているところだった。
挨拶をして前回と同じように席につこうとすると、先生の視線がワシの被っている吉田毛鉤帽に向く。
「その帽子は…?」ワシに尋ねる宮崎ロッドの宮崎先生。
そういえば前回のフライ教室の時はまだ吉田毛鉤会会員になってなかったのだった。
あれから数日後はれて会員となったワシ。今日は何の気なしに毛鉤会の会員証代わりであるキャップ帽をかぶってきたのだが、気に障ったか、よもやの拒絶反応…これはしたり…とくじろう、ぬかったか…
と思いきや、先生の気になっていたのはワシの帽子に貼ってある【見習中】のワッペンのようだった。
そう。釣り初心者のこのワシは100匹釣り上げるまでこのワッペンを剥がせないのだ。残り93匹。頑張らないと。
事情を説明すると先生カラカラと笑い、ではフライで釣ったら逆にノルマ1匹増やしては?と新たな追加縛りを提示されたが、それではさすがに涙が止まらないので、フライロッドでの釣果はノーカウント、というところでなんとか許してもらう。
ストーブの前で温まるのもそこそこにまずは竿の感覚を取り戻す為、講義開始前の実釣準備へ。
K隊長、からふるご夫妻も朝早く来場される。昨日の忘年会どうだったんだろうか?
講義開始の朝8時まで40分。外へ出て大淵へと下る。天気もいい。

受付で買ったBHニンフの1つをつけ、キャスト開始。すぐにアタリが出る。
あわせたがばれてしまった。めげずにキャストする。すぐにまたヒットしたが今度はハリスが切れ毛鉤ごとロスト。もったいない。1回の表で江夏が故障したような展開。しかもダブルで。
しかたないので期待のルーキー自作毛鉤桃色ビーズヘッドのザク1号を投入する。
どうなのよ。アンタの実力見せたって。
ザクッと投入ししばらくしてノッソリと竿を立てると、水の中からつり上がったのはなぜか黒い手袋…
いったい誰のなんだか?

よくわからないが、魚たちがびっくりしてしまったようで以後あたりなし。
この時間に釣れないのはイタイかもな…
ブツブツとつぶやきながら管理棟に戻ると8時。
今日のフライ教室の受講者はワシ含めて2名なのだが、もう1人の方は遅れるということらしく先生と2人マンツーマンで座学講義開始。
先生、前回の教室時の実釣でワシのメイン毛鉤がビーズヘッドであるのを覚えておられていたのか、今回は、重い毛鉤を絡ませないようにキャストするにはどうするか、というのが話題の中心になった。
そもそも重力に負けて軌跡が直線になりにくい重い毛鉤を絡ませないように飛ばすには、よくいわれる三角キャストではなくわざと竿先が円を描くようにキャストしても構わないとのこと。
ふむふむ。マンツーマンなのですぐにポンドに出て試してみる。
わざと円…
実際やってみるとラインの着水後ワンテンポ遅れて毛鉤が着水する感じ。ドラゴンスクリューみたいな面白い飛び方をする。
当然遠くには飛ばないので「飛龍竜巻投げ」と呼ぶ程格好良くはないし、「見習中」のワシがやるとまんまヘタレ釣り師になってしまうのだが、
ティペットがまとまってモシャモシャッと着水するので、毛鉤にテンションがかかりすぎず良いという。
後で大きな淵穴に投げ込む時にやってみるべか。

ついでにフライのロールキャストも教わってしまう。
こちらも最初はあまり上手には飛ばなかったのだが、ラインに抵抗をかけすぎない(全て水面から出すくらい)ように引っぱりあげてからキャストすると、ラインを長めに出していてもすっ飛ぶようになった。これは気持ちいい。
もう一人の生徒さんがここで来場されたので、先生管理棟に戻り、ワシはそのままポンドでキャスト練習を継続。
10時には合流し、メインストリームへ降りて実釣演習。
淵穴の上から先生と3人で水面をのぞきこむ。
先生がまーるく模範キャスト。
ティペットが着水すると、続いて竿先を下に下げ、竿を左右に振る。
何もしないとラインが手前に引き寄せられてしまうので、ラインをどんどん送り出しているのだ。お釣りの出ない操作。
じーつに面白い!
続いてメインストリーム最上流部へ移動。
ここは上部に木の枝がせり出し、毛鉤を失うことも多い、なかなかやっかいなエリア。
座ってキャストするのと、そもそも流れの手前部分が一番魚がいつきやすい所なので気をつけて近づくのが大事らしい。
先生一度手前を流した後、大きく突き出た岩の向こうの落ち込みへキャスト。
ポイントの前の岩にラインをのせてしまうのが大胆。でピックアップするときはクルクルッと竿先を回し、ラインを綺麗に抜き岩にひっかけないようにする。繊細。

デモの後はいよいよ実釣り。
先生の真似を試みようとメインストリーム最上流部の落ち込みへキャストしようとしたところ毛鉤を岩にひっかけロスト。
気を取り直して再キャストしたところ今度は枝にひっかけロスト。
ここはデスゾーンなんか?

淵に戻ってキャストすると、アタリはあったがバレてしまう。
からふる運転手さんも様子を見にきてくださったのだが、いいとこ見せられず…

昼食はもう一人の受講生Sさんと、さらに途中参加の方と、先生計4人で机をご一緒する。
こういう時はルースニングという釣り方法も有効になるらしい。
マーカーの下に水深の1.5〜2.0倍くらいの長さをとり、シンカー(必ず沈むことを確認)、20cmほど先にフライ。
仕掛けが重いので円くキャストする。
なかなか面白そう。これは興味がある、と言ってみたところ、Sさんにフライ用のインディケーターを1つ頂く。
午前中の釣果は0匹。午後からどうなることやら…

午後はまず淵に座り込みインディケーターをつけた仕掛けで様子をみる。



棚の取り方が悪いか、時合いか、はたまたザク型毛鉤のせいか…
アタリが出ない…

Sさんや先生には釣果が出始める。
K隊長なぞは、先ほどから岬でワシが確認しているだけでも連続5匹上げている。
これは苦しいぞ…

1時間程で瀬に移動。
釣果はともかく練習を、とひたすら竿を振っていると、先生見かねたのか、ワシのハリスに赤粘土をつけてくれる。
これは浮くし視認性もよい。底が取れれば根がかりもない。
ただやや重いのでやはり円を描くようにキャストしたほうが良いらしい。

3時を過ぎてもいっこうにアタリがなかったが、まぁしかたがない。
この瀬を克服しない限り明日はない。逃げずに前を向け、とスタッフEさんに励まされながらひたすらメンディング練習。
先生のようにクルクルッと回すとラインの水抜けが悪いのか、どうしてもティペットの部分が動きすぎてしまう。
もう何回かよくみてみないと、これは難しい。
ただロールキャストは格段に良くなった。今日はこれで良しとしたい…

がせめて1匹だけは…

4時近く。薄暗くなる中、最後の1チャンス、と大淵にネオザクピンクビーズヘッドを入れると、ようやく1匹あがる!
針が外れずEさんに外して頂いたのは黙っておきます…

いや苦しかった、釣果1匹。

とにかくあの瀬の向こう側のポイントに入れる秘策を考えないと…