毛鉤研究会9月 (渓魚撮影編)

昨日より水量がだいぶ減ってきてはいるものの、まだ台風一過の影響が残っているTTC
今日は月1回のペースで開催されている毛鉤研究会の日。

まずはハリ学の話。

初参加の方がいる時は、まずは座学で一緒に基礎知識を身につけましょう、ということで毛鉤素材を一通り解説する形式になっている。
何度聞いても新しい発見があるので、ワシもいつも注意してきき耳を立ててしまう。

早速なのだが書かないと忘れてしまうので、今回のワシなりの新しい発見をメモ…
 ・太軸のハリを使う時はハリスも太くしないとパワーバランスが悪い。
 ・表層を流す場合、ダウンアイのほうが針先が上を向いてかかりがよい。
 ・昆虫の中には紫外線を反射するものがいる。紫外線を反射する素材(蛍光染料)は有効かもしれない。
 ・剣羽根は、表からみて左側を裂く(裂いた右側に芯が残り、左側には芯が残らない)ようにすると、巻きやすい。
 ・ハサミでの刈り込みは支点をつくると正確に切れる。
 …
 メモしきれん(笑

というわけで毎回発見の連続になります。しかし実に勉強になりますな。

毛鉤を巻く吉田毛鉤会吉田代表

さて今日のメインの一つ目はパラシュート。これが巻けるとレパートリーが増えてくるはず。
以前にも見たことがあるのだが、実はまだ巻いたことがない。もう一度おさらいであります。
黒スレッドを巻き、胸のアクセントも入れる。

パラシュートの土台部分はしっかり作り、必ず瞬間接着剤で固定する。
乾くまでに水気(息含む)がかかると白くなってしまうので注意。

ハックルの向きは上下いずれに向けても各々メリットがあるが、今回は下に向け浮きやすくする。
大事なのは必ず上から下に巻き落としていくこと。7〜10回転くらいしっかり巻きつける。

エアロドライウィングの量が少ない時は長め、量が多い時は短めに切り揃えるのが基本。
で、完成!

さて。昨日の美渓釣行で市販のロイヤルコーチマンでヤマメを釣ったと報告したところ、代表「ではそれもやってみましょう」と。もう何年も巻いてないらしいが、即興で巻いてしまう?


まずは尾の部分のゴールデンフェザントを尾先を揃えて切り、スレッドでハリに巻きつける。
ハリ軸と尾の部分の長さが1対1になるようにすること。
でピーコック、赤絹糸を巻いていく。

コーチマンのベース部分。この時点でもう華麗な美しさ。このままでも釣れるんではないか。

羽根の部分はいつぞやのスルーウィングバーナーメイフライ。そのままだと白すぎるのでライターでさっと狐色に炙る(難しそう)。
ハックルはグリズリーが綺麗に仕上がるとのこと。セメントで固めて…
(ピント合わずにすみませぬ)

完成! フサフサと柔らかい感じがたまらない。
数年ぶりにメガネもかけずに適当に巻いたというわりに、なんだか市販品より美しいのだが…
(すみませぬ、今度はハックルぼけ。毛鉤撮影ホントムズイ!)

部屋の空気がにわかコーチマンブームに。
いつも量産型ザク(ピーコック)ばかり高速に巻いているという宴のTさんは、コーチマンぽいシャア専用を作りたいとのこと。

それではとワシもがんばってみた!

死にたくなりました…
赤い部分埋まってなくなってるし…
五右衛門の頭じゃねーんだぞ!


講義のほうが落ち着いたところで昨日の釣行報告。
沢の岩の間を行き来する時に秋山郷のUさんに木枝で簡易ストックを作ってもらって試したところ、ストックが両足に続く3点目の支点となって大変効果があったと。
川越のMKさんによると、荷物が肩に食い込んで痛い時は、ストックで荷物を支えても楽になるそうだ。
1セット買ってみようかな…


談笑してる間にあっという間に正午になってしまったので、そのまま下のメイフライで昼食をとった後、今度は川へ出て渓魚撮影の実地講習。

魚がいないと始まらないのでまずは秋山郷Uさんが1尾かける。はやいな、おぃ!

昨日の実釣では、魚の入ったタモとカメラで両手が塞がってしまいテンヤワンヤしてしまったが、こういう時はまず撮影スペースを作るものらしぃ。
尾と腰をあげるように(どうやるかは毛鉤研究会へご参加下さい)。
携帯レフ板や無ければシルバーのマットで光のあてかたを調節する。
魚がけっこう動くので、シャッターはスピード優先がいいのかも。

んで全部は写さず(胸ビレが入るくらいがちょうどしっくりくる)だいたんにきる。

このうるんだ感じ! 水にいれて撮るのがマストのようだ。

予め小さいネットを選んでおけば尺上渓魚の撮影も!?(笑

試してみました。なかなか! でも水がやや足りなかったか…

尾から撮影も失敗。もっと激しくパースを使うんだ!

こう真横に撮ってしまうと、なんだかこの渓魚の証明写真でも作ってるかのように凡庸になってしまうので

全身を入れるなら、こう撮ることで全く違った印象に!
とカメラのモニタを覗きながら2人してニタニタすること小一時間。
(周囲にいたルアー釣りの方々も参考にされていた模様)

さすが現場で百戦錬磨の釣り&撮影をこなしている代表であります。

途中政宗公も来場(大渋滞で片道4時間かかったとか)。
継ぎ目のない綺麗な自作テーパーラインを見せて頂いたりする。

今回も1日中てんこ盛りな展開。代表、ありがとうございました。


そうそう。1尾減って残53尾。