毛鉤研究会4月 (余韻)

念願だった沢での初毛鉤釣果をあげたのが先週の週末。あれからはや一週間が経った。
何に対して感銘を覚えるのかはおそらく人それぞれなんだろうが、いろんなものごとの積み重なりで、とにかくワシは初岩魚を釣り上げたあの淵を大好きになってしまった。
実際遡行しようとすると退渓になかなか苦労しそうな場所なのだが、それでももう1度、タイミングをみて行ってみるしかない…
家に戻ってからに2、3日すると、おぼろげながらそんな新たな目標も定まってきたので、まずは…狙った場所へ確実に入れるためのキャスト練習からだろうか。

ピシッ ピシッ
こりゃおかしい。何度投げてもハリスが絡まり、思った所へいかない。
これってなんなん? はて?

と思ったところで、しとしとと降り続く雨の音が次第に耳元に伝わってきて…
ハッと我に返り飛び起きると、窓の外を確認する。
しまった! 夜が明けてしまってる!
時刻を確認するとなんと午前6時30分…
いつもは5時過ぎくらいに家を出てTTCに午前7時着なので、TTC8時リミットとしてもこりゃ完全に遅刻… いや頑張ったら間に合うのかな…
うひゃーという感じですぐに家を出ると、中央高速を日の出ICまでかっ飛ばす。IC到着は午前7時30分。あと30分。もしかしたら間に合うか?

と車の少ない峠道を選んでひた走ったが、結局10分遅刻。
車から降りたところで、はるか遠くの管理棟から「コラーッ」と愛の檄が飛んできた。いかんですな。
おそるおそる2Fの座敷に上がると、なぜか拍手の嵐。
なんと先週ようやく初沢デビューを果たしたワシを祝福してくれるものらしい。
とほほ…こんな日に限って遅刻とは…
面目ないやら、恥ずかしいやら…

それにしても、このような温かい方々の一員に加われてよかった。
本当に感謝しかない。
こういう煩悩五欲に全く執着を感じない瞬間、ただひたすらこの世の森羅万象全てに感謝したくなる瞬間というのは、人生の中でそう何度も訪れるものでない、実に貴重な時間だと思う。

というわけで今月の研究会も多くの笑い声に包まれながら始まっていくのであった。

50mmだと収まりきらない…

さて今日の毛鉤研究会。課題の一つ目はくりぼうさんリクエストの「剣羽根ゼンマイ胴」。
これは春先の自主トレ中に一度代表から習ったものであるが、あらためて聞き直してみるとまだまだ漏れていたことがある。

まず、格好良い仕上がりになるフックはシャンク長めのストレートアイ。
剣羽根は潰した後、産毛をとってしまったほうがよい(後で取るのはやっかい)。そして巻きつけやすくする為に芯を掃除して柔らかくしておく。
ゼンマイを巻きつけた後は、上から指で巻きつけた方向にさらにしぼる。ゼンマイの上からスレッドを等間隔で巻いておさえるのも良い。いずれにしろ巻き終えたらここで1度ハーフヒッチしておく。
続いてハックルを巻く。ハックルに使う剣羽根は表がヘッドを向くようにセットする。剣羽根を厚く巻き過ぎると実釣で操作しづらくなるので、あまり巻きつけ過ぎないように、とのこと。
ヘッドのぶぶんはUVスレッドで作っても面白い(ピカーッと光っていた)。んでヘッドに接着剤をつけてスレッドを切断したら完成。

うーむ。1度教わったはずなのだが、聞き逃していたり、わかっていなかったり…
剣羽根に限らずだが、この辺りのことは習いながら徐々に自分の中に蓄積されていくものでもあるので、教室を何回か重ねて受講することをお薦めしたい。
ということでその気になってきたとくじろう。
初釣行でもかなりお世話になった毛鉤なのでワシもガンガン巻きたいんだが、剣羽根ってなかなか売ってないんだよね。
どうにも手に入らない。

ということでペタウロさんが熱心に撮影してる(写真)

代表の背後からやたら熱心に覗き込む人影…

写真の世界に興味津々なのはMKさん。そしてまた一人、狂気の世界へ仲間入りか…

続いてもうひとつのほうの提題、小さい毛鉤を巻くコツ。皆気になるのか剣羽根以上の人だかり。

ベースとして小さい毛鉤を巻くには短いハックルを使う(写真)。
フックがいくら小さくても長いハックルを巻きつけると大きくなりすぎてしまうので、そんな時には毛先のほうを残すようにしてバサッと切ってしまい、そのまま逆さ毛鉤のベースの上に貼りつける(貼りつける分だけ都度都度切っていったほうがぐちゃぐちゃにならずに良さそう)。
周囲360度貼り終えたら、上からスレッドでおさえつけて仕上げ。これは難易度高し。

代表が幾つか毛鉤を巻くのを観察していたのだが、なんか異常な速さである。
手でフィニッシュしてるのもそうだし、ピーコックハールの真ん中のところををスレッドでボディに固定し2つ折りしてスレッドに巻きつけてからクルクルッとボディに巻いたりする。
これは堀江カップの時までになんとかマスターしとかなければ。

で昼近くになったので外の様子を確認。雨も止んでる模様。だいぶ新緑豊かになってきた。

メイフライで昼食をとった後90分程勝負したのだが、全体的に渋めの状況の中、小橋の背後にはりついて4尾。ゴルゴばりに隠れて狙う狙撃作戦がよかったようです。
(スタッフEさんの確変バケツが大きかった気がしないでもないが…)

一度メイフライまで戻ったところで、代表とK隊長に先週の場所への入り方や出方のコツなどを教わる。
なんとか頑張って一度お礼参りに出向かねばならん。

んで家に戻ってからおさらいしてみた。
初釣行の前の夜、確か宿屋「和尚」の寝床で、初釣行の思い出を残すべく、ワシのスマートフォンにアプリをインストールしていたはず。「山旅ロガー(無料版)」とかいうやつ。距離なのか時間なのかよくわからんが、なにかをトリガーとして一定間隔でGPSと通信しながら、携帯(スマートフォン)に山行記録をとらせるアプリケーションである。
今さらながらあの夜のことを思い出したので、おそるおそる結果を覗いてみた…

うーん。確かに記録は残っとるけど、別に高度がわかったからって…
8000m峰に挑んだわけでもないし…

ただいろいろいじくってると気になる表示を発見「他のアプリで見る」。
これ気になるなぁ。ってことで「google earth(無料版)」もインストール。インストール終わったらポチッといく。

神よ! ありがとう!
川の右岸左岸を行ったりきたり。苦労してる様子にあらためて涙笑い…

地図ロイドで見ると地形図の上に沢行の軌跡が表示される。これはもう無敵じゃなかろうか(横浜Nさん、情報ありがとうございます)!

も一つ「このときに撮影した写真」てボタンも気になったので「GPXフォトサーチ(無料版)」をインストールしてさらにポチッといく。

写真を撮影した場所が地図上に! 最近の携帯おそるべし! ありがとうスマートフォン! ありがとうAndroid

先週1尾。今日4尾。計5尾減って残り70尾。