フライ教室5回目

本日は5回目のフライ教室。
とその前に新戦力の登場。グラスファイバー製7フィート#3振出式フライロッド「オールインワンテレスティック」。収納ケースに入れたままでも雑誌よりも小さい。

レッドスナイパーとの比較。収納するとコルクの柄から上の部分をのみこんでしまう。よくまぁまとめましたなという感じ。
これならベストの内ポケットでも十分いけますな。

というわけでいつもの東京トラウトカントリー(TTC)へ。始発に乗ったがゴールデンウィークということもあり、電車もバスも凄い人。奥多摩駅からは臨時バスも出てなんとかたどり着けた。
で肝心要の奥多摩は雲一つない快晴。じつに気持ちいい。

早速ポンドで新竿を試してみたが、ユーフレックスインファンテやレッドスナイパーと比較して1段腰が柔らかくなった感じ。魚がかかった時の竿のしなり具合からして20cmくらいの魚をターゲットにすると丁度いいのでは。仕舞寸といい明らかに源流釣行に特化した竿ですな。

よくみると何尾か異様に巨大なのも混ざっとる。気をつけないと竿をのされそう。
このポンドなら子供でも安全だし、釣った魚はその場で塩焼きにもできる。ファミリーで楽しむには丁度いいんじゃなかろうか(料金はスタッフの方に確認してください)。

管理棟に入り手続きを済ませるとフライ講義開始。

フライ教室の講義風景と…

いつもの宮崎先生(宮崎ロッド)であります。

今日の題材はロッドを持つ手と反対側の手、ラインハンドの使い方について。
ワシがこれまでのフライ教室の実釣時間でやってきたのは、出すラインの長さを最初にFIXしておき、ロッドを持つ手でラインも握り抑えてしまういわば「テンカラ風フライキャスト」。ロッドを持たないほうの手はずっと余ったままだった(それでも十分勝負できるそうだが)。
フライキャストではラインハンドのほうをうまく使うことで、メンディングの為にラインを送り込んだり、長いラインをより操作しやすくする為にラインにスピードをつけてキャストすることも可能だという。
うーむ。これはかなり重要なテクニックだな。

本日はフライ初めてという方もいたので、ラインの結び方も復習。初心者にはこれもありがたい。

講義内容をふまえて、続いてはポンドでのキャスティング演習。まずはこれまでロッドを持つほうの手がラインも一緒に握りこんでしまっていたのをやめ、余っているほうの手にラインをもちかえる。

ラインは親指、人差指でしっかりつまみ、キャストの後には、ラインハンドがこの位置に返るようにする。
この体制から、まずは水面に貼りついたラインをしっかり水上に引き上げ(これを忘れると毛鉤やラインが顔面を直撃する)、バックキャストに入る。
バックキャストの途中、ティップが一番曲がったところ(ロッドが頭上にきたところ)で、つまんでいるラインを下に引く(ホール)。ラインが逆側へ伸びていくときに引いた手を元の位置へ。
ホールするとラインの移動スピードはより速くなるので、ループは狭くなる。そしてフォワードキャストの時もホールを行えばダブルホールとなる。

またバックキャストする時の引き上げ角度は到達距離に影響を与えることも頭に入れておく。近くを狙う時は引き上げ角度を高く、遠くを狙う時は引き上げ角度を水平に近くする。バックキャストは毛鉤の飛ぶ方向にも影響を与えるので、とにかく注意。

補足として、重いフライをキャストする時には、T字型の直線的なキャストでなく、ティップの先が円を描くような円キャストにするのも良い。毛鉤にテンションもかからずかなり有効な手段(この辺りは前回の講義の復習)。

フライが目標地点に落ちたら、ロッドを握った手の中指でラインを抑える。

着水時に大事なことは、とにかく毛鉤から着水させること。
毛鉤から着水させると魚は毛鉤に目がいくが、ライン(天敵)から着水させると魚は引っ込んでしまい、そのポイントは終わってしまう。
先週の初釣行でもそこはかなりシビアだったのでほんと気をつけないといかん。

合わせる時は竿を立てるのでなく、この角度のまま上に引き上げるイメージ。
寄せる時も竿は立てすぎず、竿を握ったほうの手の中指でラインを抑えたままラインハンドでラインを引っ張って寄せる。
ティップの弾力をうまく利用して寄せるようにすれば魚もバレにくい。

で先生の模範演習へと移る。

模範演習の時はつい毛鉤の着水した水面のほうに目がいってしまいがちになるが、実は先生のほうを見ていることがかなり大事なんであるなと…

最近ようやくわかってきた。今回でいうと先生の左手。
この腰下の位置に左手をFIXしたままキャストすることで簡易的にホールの効果を得られるという。これは楽ちんですな。

ただ先生を注視しすぎると、魚が出た瞬間を捉えられないのが玉にキズ…
まぁまずはこの角度で魚を寄せるところからなのだ。

で各自散らばって実釣時間となったのだが、とにかく今日は人が多い。
下流側も…

上流側も…

昼休みのロッドスタンド状況。全部フライロッドなのがすごい! ここに置けない人も多数!
今日に限ってはルアー、テンカラ組はわずかしか見当たらなかった。

女性釣り師も多数。大盛況であります。


さすがにこの状況だと釣果はあまり期待できないので、今日はホール練習日と割り切り黙々と練習する。シングルはともかく、ダブルホールはまだ当分無理そう。
無論釣果対策がなかったワケではなく、沢靴はいて少しばかり上流に入ってみたのだが、しばらく水につかったままキャストを続けていると次第に体がだるくなってきた。腰がやたら重く、手もしびれる。

しまいには天を仰ぐ始末。どうやら昨晩から風邪気味だったのが本格化してしまったようだ。寒気があるところからして明らかに熱がありそう。

1匹釣り上げたこともあって、未練躊躇なくメインストリームへと引き返し、陽のあたる暖かいところで様子をみてみた。
教訓。
釣行、山行するときは薬を忘れんように! 死にます!

ポンド前は釣り上げた魚の塩焼きが大盛況。

品川のKさん、横浜のNさん、秋山郷のUさん、なんとボランティアの為にTTCへ来たとのこと! ほんと頭が下がりました。

管理棟に戻るとこれまた明らかに体調の悪そうな吉田代表と人間岩魚のいさおさん、毛鉤会最長老の方が沢行から戻って談笑中。
なんと遭遇した模様!

奥多摩の沢、やはりこわい所だわ。

秋山郷のUさん、横浜のNさんとともに、スタッフの方に奥多摩駅まで送って頂き(ありがとうございました)、なんとか帰途につく。