三たびシャロムる

ここんとこいろいろと忙しくなかなか毛鉤を巻く時間も取れず、ワシの抱える毛鉤の在庫もみるみる乏しくなってきた。剣羽根もモスキートも残りはもう数えるほどで、このままだともうどうにもならん。
とはいえせっかくの休日、釣りには出かけたいので釣行前日の夜、サンスイで急遽毛鉤を調達する。
フェザントテールニンフ#16、アントパラシュート#14、それにやたら美しく見惚れてしまったクイルゴードン#16。
各々4個ずつ手に取ると結構な値段になってしまったが、まぁしかたない。背に腹は代えられぬ。

受付に到着するとオーナーが今日の参戦者の方と何やら談笑中。
なんでも今朝方、地図もGPSも目印テープも一切持たずに尾根目指して山に入ろうとする人がいたらしく、やめときなはれと忠告したそうだが、それでも結局登っていってしまったのでたいそう心配だとのこと。
ここいらでは時々行方不明も出て警察の捜索世話にもなってるらしいので、ええ、ワシも思います。
なんぼなんでも単独で地図なしはやめときなはれ。道に迷っても、獣に襲われても誰も見つけてくれませんですよ。

さて打ち合わせの結果今日のワシの攻め筋はL2、L3となった(当日の調整で予約時から変更となることもよくあります)ので、今日は持参した竿の中から射程の短いてんから竿と渓愚ラインを選択。なにしろL方は奥にいけばいくほど被りが厳しくなるので、トルクのあるシューティング系ラインでサイドから直線的に投げるほうが余計な糸絡みが少ない。

で実際やってみるのだが、こういったトロ場。これがまた大変に難しい。
身を隠す岩もなし。かといって下手に近づくとヤツらそこはかとなく上流に泳ぎぬけていってしまったり、水底の岩陰に逃げてしまったりして、射程に入る頃には既にもぬけの殻になってしまっていたりする。

ライン3.5mにハリス1.8m。いつもより長めにとったので最初は戸惑ったものの幾度か投げているうちになんとか様になってくる。なんとか水面をわってくれんもんかと頑張ったところ、昼過ぎからドライフライへのバイトが!

バイト(のらず!)、アワセ切れ、アワセ切れとさらに続いた後…

たまらず0.6mmにハリス交換したところで、黒アリパラシュートに岩魚食いついてくる。

やっぱり釣れると楽しいなぁ。
日も長くなっているし、気配はまさに絶好。

近いうちにまたここかあるいはなんだかとても面白そうな湯川の辺りに繰り出してみるべとそう決意す。