両神山へ

午前7時半、予定より30分遅れで天文台のキャンプ場を出立。峠を秩父側へと下り、小鹿野市街を通り抜けた後、日向大谷の両神山登山口に到着したのは午前8時50分。既にだいぶ出遅れてしまった感じ。

3つある駐車場も2つは満杯。3つ目にかろうじて空きがあったのでそこに駐車。

かねてよりの体力不足克服と来夏五竜岳のさらにその先に向かうためのスキルアップのため、ここらでぼちぼちトレーニング開始。先月の研究会で秋山郷さんや品川のK隊長から伺った話では、五竜の先はしんどいが絶望的に困難というわけでもない。ただし岩稜練習が必要でそれには両神山にトライするのがよいとのこと。
(吉田毛鉤会には山、沢を登る方も揃っているので本当にありがたい限りです)

両神山
そこで、ヤホーで両神山山頂へと到達できるルートをいろいろと調べてみますた…

まず検索で出てきたのは「八丁尾根ルート」
八丁トンネル登山口(上落合橋)〜八丁峠〜行蔵峠〜西岳〜東岳〜山頂。
「急峻な岩場が多く、くさり場の続く難コースで、初心者向きではありません」
 …これはアレだな。準備しないでノコノコ出ていくと狩られるか行方知らずになるか、そんなパターンな感じがムンムン漂うので即却下。

次に出てきたのは「白井差新道ルート」
山中さん自宅前〜昇竜ノ滝〜オオドリ河原〜山頂。
「初心者向き両神山最短ルート。急登なくよく整備されている」
 …ということであるが私有地で予め予約が必要な有料コースらしいので今回は残念ながら却下。

最後に「表山道ルート」
日向大谷登山口〜会所〜八海山〜清滝小屋〜両神神社〜山頂。
「もっとも多く利用されている。特に困難な所なし」
 …初回はまずこれでいきましょう。途中で七滝沢への分岐に入るとしんどいとあるので、そちらにも曲がらないようにします。

ルートの標準コースタイムを確認する。
登山口から清滝小屋まで125分。両神山頂へはさらにそこから85分。ワシの遡行力を通常人の半分として、小屋まででもおよそ4時間。日帰りは最初からどうあがいても無理ですわな。もう9時過ぎとるし。
小屋に1泊としても暗くなる前にはテントに戻らんといかんので、へんな色気を持たんよう清滝小屋到着リミットを正午としましょう。昼までに到着できればテン場にテントとシュラフを置いてサミットプッシュ可。うん、それでいきましょう。

荷物の準備を済ませ、山荘脇のポストに登山届を出すと、9時40分登山開始。ここから小屋まで3.8km。長い!

鳥居を抜けてしばらく行くと…

唐突に鎖登場。ずっとこんな感じなのかとちと不安になったが、存外楽に切り抜け先へと進む。

ところどころ痩せておりますが…

道はしっかりしているので…

注意していけばワシでも全く問題ないレベル。

会所で七滝沢へのコースと分岐。七滝沢は沢登りも難コースらしい。滑落、遭難多数とあるので、「無理な登山はやめよう」と道標にもある通り、まぁ一人で行くとこではないわな。

分岐を左側へと下って七滝沢を超える。

薄川との高度差が出始めたところあたりから、滑落が発生したらしきポイント何か所かに看板やら手向けの花の跡が。滑落はほぼ登山後の下山中に起きているようで、一見なんの問題もない場所に思えるのだが、おそらく夕暮れ時であせってたり筋肉疲労が溜まったりしてるんでしょうな。慎重に戻ってこよう。ナンマンダブ、ナンマンダブ…

かなりの渓相。

次第に沢との高度差が縮まり…

再び沢を渡る。あー釣りしてぇ!が入漁券がない。これはこれで拷問に近いな。

右岸を上流へと進む。

息がきれてしかたないので、気を紛らわすため綺麗な水面を覗きながら行きました。

沢沿いは少しわかりづらいので赤テープを見逃さないように。

ポケットの連続。素晴らしいです。

左岸に渡り直すと登山道が再び沢と離れ始め、やがて八海山という地点までくる。

小屋まで残り800mとあったが、甘かった。ここからが急登でへたばりました。

水場。ここの水はおいしい。

ということでリミットを大幅にオーバーした12時50分。ようやく清滝避難小屋に到着。
立派なバンガローと綺麗な水洗トイレにびっくり。

屋根つきの炊事場も水もいきていて言うことなし。

両神山頂へのトライは明日に回し、今日は持参したテントでゆっくり休むことに決定。
下が土だったせいなのかステルスC4効果は実感できず。明日はどうだろうか。楽しみです。